感覚器とは?
体の“感覚器”という器官をご存知でしょうか?
感覚器とは、主に“五感”に関連するもので、私たちはそれらの器官を通じて、外部からの刺激(情報)を脳に送ることで、周囲の状況を認識しています。
例えば、五感には以下のものがあります。
- 眼(視覚)→ 光を感知し、視覚情報を脳に送る。
- 耳(聴覚)→ 音を感知し、聴覚情報を脳に送る。
- 鼻(嗅覚)→ 香りを感知し、嗅覚情報を脳に送る。
- 口(味覚)→ 味を感知し、味覚情報を脳に送る。
- 皮膚(触覚)→ 圧力、温度、痛みなどを感知し、触覚情報を脳に送る。
感覚器の老化
その感覚器も加齢とともに機能が低下してきます。
「最近、目が見えにくく(耳が聞こえにくく)なってきた」などはよく耳にしますが、
「最近、感覚が鈍くなってきた」という言葉は、あまり聞きません。
よく、運動は「まずはフォーム(形)から」と言いますが、目が見えにくい(視覚)、耳が聞こえにくい(聴覚)など感覚器に異常が起きていると、脳の処理が適切に行われていないため、そのフォームをうまくとる事がなかなか難しくなります。
例えば、以下のような経験はございませんか?
歩いている時に、今まではもう少し早く歩けたのにな
歩幅が狭くなったな
気づいたら右によって歩いてしまっているな
加齢に伴って、「視覚」「聴覚」「嗅覚」「味覚」「触覚」の五感に加えて、「平衡感覚」「運動覚」「位置覚」など幅広く体の感覚機能の低下が生じてきます。
目が見えにくくなると、周辺視野が狭くなって、歩幅が狭くなったり、耳が聞こえにくくなると平衡感覚が乱れ、左右どちらかに重心が片寄ってしまってどちらかに寄って歩いてしまったり、めまいなどを引き起こすこともあります。
感覚機能が低下してきた方は、正しいフォームでの運動ももちろん大事ですが、同時に、適切な感覚入力や平衡感覚への刺激によるアプローチがとても大切なのです。